×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「ね?ちょっとお願いしたいことがあるんだけど・・・。」
瞬の丸い瞳に見つめられて、氷河は思わず後ずさった。
以前、瞬のお願いを聞いて、大変な目にあったからだ。
「あのさ、今度、星の子学園でクリスマスパーティーをやるんだよ。それで、氷河にサンタさんの役をやって欲しいんだ。」
なんだ、そんなことか、と氷河はホッとした。
クリスマスには優しい思い出がある。
マーマと一緒に、ろうそくに火を灯してお祈りしたこと。
シベリアで、フルーツケーキを食べたこと。
自分がサンタになって子供たちを喜ばせてあげられるなんて、ちょっと誇らしい気分だ。
「わかった。任せておけ。」
「それでね。サンタさんの衣装を用意してほしいんだ。駅前の量販店にあるからさ、ちょうどいいサイズのものを買ってきてくれるかな。」
「ああ」
氷河はクリスマスシーズンでにぎわう街の中を歩いて行った。
店内はむっとするほど暖かく、キラキラと飾られた一角に、パーティーグッズが所狭しと並べられていた。
「これだな」
氷河は透明な袋に入った赤い衣装を見つけ、サイズを確認すると手に取ってレジへと運んだ。
「おかえりー。サンタさんの服、あった??」
「ああ、あったぞ。」
「みせてみせて」
「ああ」
氷河はがさごそと袋から衣装をとりだす。
「あれ、この上着、ちょっと短いような気がするな。・・・というか・・・。」
氷河は続いて取り出したズボンを、さっと背後に隠した。
「どうしたの??」
「いや、ちょっと間違えたみたいだ。」
「え、でもちゃんとサンタさんの服じゃない。」
瞬は氷河ににじり寄ると、無理やりズボンを取り上げた。
「これ・・・。」
瞬が両手で広げたのは、裾に白いファーのついたショートパンツだった。
「氷河、寒いの平気でしょ? だったら大丈夫だよ。きっと今はこういうのが流行っているんだね。とりあえず着てみよう。」
気乗りしないながらも、氷河は着てみることにした。
「なぁ、これ、やっぱり変じゃないか・・・?」
赤の衣装。襟元と袖、裾に、白いファーがあしらわれたそれを纏った氷河は、殺人的にかわいい。
例のショートパンツからは、白い足がすらりと伸びている。
(氷河の生足って、初めて見たけどきれい・・・)
「やっぱり、こんな格好のサンタはいないよな。あー、足を隠せばいいんなら、師から頂いたあれをしてみたらどうだろう。」
氷河はクローゼットから何かを取り出して足に着けた。
いつものより少し長い、白いファーのレッグウォーマー。
露出部分は確かに減ったが、その分あらわにされた素肌の部分が生々しい。
(絶対領域って、こういうことをいうのかな)
鏡の前で試行錯誤を続ける氷河を見つめながら、瞬はぼんやりとそんなことを考えた。
**************
氷河ならウエルカムですけれど。
半額だからと思い切って買った、ふわふわもこもこのピンクのパジャマの下が、ショートパンツだったのです。
値札とってから気が付いた・・・。
PR
追記を閉じる▲
「ね?ちょっとお願いしたいことがあるんだけど・・・。」
瞬の丸い瞳に見つめられて、氷河は思わず後ずさった。
以前、瞬のお願いを聞いて、大変な目にあったからだ。
「あのさ、今度、星の子学園でクリスマスパーティーをやるんだよ。それで、氷河にサンタさんの役をやって欲しいんだ。」
なんだ、そんなことか、と氷河はホッとした。
クリスマスには優しい思い出がある。
マーマと一緒に、ろうそくに火を灯してお祈りしたこと。
シベリアで、フルーツケーキを食べたこと。
自分がサンタになって子供たちを喜ばせてあげられるなんて、ちょっと誇らしい気分だ。
「わかった。任せておけ。」
「それでね。サンタさんの衣装を用意してほしいんだ。駅前の量販店にあるからさ、ちょうどいいサイズのものを買ってきてくれるかな。」
「ああ」
氷河はクリスマスシーズンでにぎわう街の中を歩いて行った。
店内はむっとするほど暖かく、キラキラと飾られた一角に、パーティーグッズが所狭しと並べられていた。
「これだな」
氷河は透明な袋に入った赤い衣装を見つけ、サイズを確認すると手に取ってレジへと運んだ。
「おかえりー。サンタさんの服、あった??」
「ああ、あったぞ。」
「みせてみせて」
「ああ」
氷河はがさごそと袋から衣装をとりだす。
「あれ、この上着、ちょっと短いような気がするな。・・・というか・・・。」
氷河は続いて取り出したズボンを、さっと背後に隠した。
「どうしたの??」
「いや、ちょっと間違えたみたいだ。」
「え、でもちゃんとサンタさんの服じゃない。」
瞬は氷河ににじり寄ると、無理やりズボンを取り上げた。
「これ・・・。」
瞬が両手で広げたのは、裾に白いファーのついたショートパンツだった。
「氷河、寒いの平気でしょ? だったら大丈夫だよ。きっと今はこういうのが流行っているんだね。とりあえず着てみよう。」
気乗りしないながらも、氷河は着てみることにした。
「なぁ、これ、やっぱり変じゃないか・・・?」
赤の衣装。襟元と袖、裾に、白いファーがあしらわれたそれを纏った氷河は、殺人的にかわいい。
例のショートパンツからは、白い足がすらりと伸びている。
(氷河の生足って、初めて見たけどきれい・・・)
「やっぱり、こんな格好のサンタはいないよな。あー、足を隠せばいいんなら、師から頂いたあれをしてみたらどうだろう。」
氷河はクローゼットから何かを取り出して足に着けた。
いつものより少し長い、白いファーのレッグウォーマー。
露出部分は確かに減ったが、その分あらわにされた素肌の部分が生々しい。
(絶対領域って、こういうことをいうのかな)
鏡の前で試行錯誤を続ける氷河を見つめながら、瞬はぼんやりとそんなことを考えた。
**************
氷河ならウエルカムですけれど。
半額だからと思い切って買った、ふわふわもこもこのピンクのパジャマの下が、ショートパンツだったのです。
値札とってから気が付いた・・・。
PR
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック