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TVアニメの内容をあまり覚えていないのですが、紫龍たちがアルゴルを倒しに行ったときに、氷河と一輝が二人でお留守番をした日があったように思うのです。
氷河は水晶先生と戦った後だし、一輝は大事な弟を戦地に行かせてるし、お互い大変だったと思いますが、それはまぁ置いておくとして。
一・氷好きにはたまらない一日です。
その日の夜のお話を書いてみました。
と言っても、何も起こりません。私としても残念ですが。
カミュ先生の許容範囲のお話です。多分。
先生には見慣れた光景でしょうから、兄さんに出てきてもらったのです。
氷河は水晶先生と戦った後だし、一輝は大事な弟を戦地に行かせてるし、お互い大変だったと思いますが、それはまぁ置いておくとして。
一・氷好きにはたまらない一日です。
その日の夜のお話を書いてみました。
と言っても、何も起こりません。私としても残念ですが。
カミュ先生の許容範囲のお話です。多分。
先生には見慣れた光景でしょうから、兄さんに出てきてもらったのです。
星矢たちとともにセスナに乗り込む直前、瞬は一輝に耳打ちした。
「いい?兄さん、殺生谷のこと、ちゃんと氷河に謝るんだよ。約束だからねっ!!」
確かに、悪いことをしたとは思っているのだ。
胸の致命傷もさることながら、幻魔拳まで喰らわせてしまったことは。
しかし、今更詫びを入れるなど。
城戸邸に氷河と二人で取り残されることだけでも気まずいのに、今更あの時のことを蒸し返す気になれない。
こちらだって、幻魔拳を返されたし、右腕を凍らされたし、それなりの報復は受けているのだ・・・いやしかしあれは、もともと自分が仕掛けた戦いだ・・・。
悶々と思い悩み、時刻は11時。
いざとなるととても怖い弟の顔を思い出して、一輝はとに角行動に移すことにした。
幸い東側の、氷河の部屋はまだ明かりがついていた。
ノックをすると愛想のない声が聞こえてくる。
「何か用か?」
「少し、話がある。」
そう言うと、パタパタとスリッパの音がして、ドアが開いた。
開いた途端、一輝は言葉を失った。
・・・パジャマを着ている。
いや別に、夜なのだからそれで当たり前なのかもしれないが、ドアノブを握ったまま無愛想な顔をしている氷河は、薄い水色のパジャマを着ている。細身の氷河にはやや大きいらしく肩の位置が少しズレており、袖口からは指がちょんと覗くばかりである。
風呂に入ったばかりなのか、髪はややしっとりと湿っていて、いつもはちょこちょことハネている髪がまっすぐに下りて、妙に幼い印象だ。
挙句に、優しい石鹸の香がする。
・・・かわいい。
衝撃的に、かわいい。
普段の小生意気な様子との、あまりのギャップに眩暈がする。
「・・・なにパジャマなんか着てるんだ。」
言いがかりに近いことは自分でも自覚していながら、口をついて出てきたのはそんな言葉だった。
「寝る時間だからだ。」
とっとと出て行けとばかりに、吐き出される言葉。
が、言ってから氷河は、ちょんとはみ出た指でパジャマの袖を押さえ、腕を突っ張るようにしてしげしげとパジャマを眺めた。
「これは、部屋のクローゼットに入っていたんだが、もしかして一輝の分がないのか?」
ああそうかと、勝手に勘違いした氷河は、素足にひっかけたスリッパを鳴らして廊下を歩いてゆく。
そうして勝手に一輝の部屋のドアをあけ、ずかずかと入ると、クローゼットを開けた。
「この下のトレーに、タオルと一緒に置かれていたんだが。・・・なんだ、あるじゃないか。」
そう言って氷河がベッドの上に投げたのは、同じ水色のパジャマだった。
「他は平気か?」
頷くと、満足げにドアの方まで歩いてきた氷河は、ふいに立ち止まった。
「右腕・・・まだ痛むか?」
「いや、もう、平気だ。」
氷河は一輝の腕をつかむと、自分で確かめるように力を込めてさすった。
「本当だ。もう、大丈夫だな。」
「お前の方こそ・・・もう平気なのか?」
「当たり前だ。」
「・・・あのときは・・・」
言いかけた言葉を、氷河が制止した。
「落ち着いたら、決着をつけてやるからな。鍛えとけよ。」
蒼い瞳を光らせて、ニヤリと笑うのはいつもの氷河だ。
だが。
また、パタパタとスリッパを鳴らして去って行った。
・・・あれは私物なのか?
氷河の足元を飾る、フワフワとした白いスリッパを眺めながら一輝は考えた。
部屋には少し、石鹸の香りが残っていた。
「いい?兄さん、殺生谷のこと、ちゃんと氷河に謝るんだよ。約束だからねっ!!」
確かに、悪いことをしたとは思っているのだ。
胸の致命傷もさることながら、幻魔拳まで喰らわせてしまったことは。
しかし、今更詫びを入れるなど。
城戸邸に氷河と二人で取り残されることだけでも気まずいのに、今更あの時のことを蒸し返す気になれない。
こちらだって、幻魔拳を返されたし、右腕を凍らされたし、それなりの報復は受けているのだ・・・いやしかしあれは、もともと自分が仕掛けた戦いだ・・・。
悶々と思い悩み、時刻は11時。
いざとなるととても怖い弟の顔を思い出して、一輝はとに角行動に移すことにした。
幸い東側の、氷河の部屋はまだ明かりがついていた。
ノックをすると愛想のない声が聞こえてくる。
「何か用か?」
「少し、話がある。」
そう言うと、パタパタとスリッパの音がして、ドアが開いた。
開いた途端、一輝は言葉を失った。
・・・パジャマを着ている。
いや別に、夜なのだからそれで当たり前なのかもしれないが、ドアノブを握ったまま無愛想な顔をしている氷河は、薄い水色のパジャマを着ている。細身の氷河にはやや大きいらしく肩の位置が少しズレており、袖口からは指がちょんと覗くばかりである。
風呂に入ったばかりなのか、髪はややしっとりと湿っていて、いつもはちょこちょことハネている髪がまっすぐに下りて、妙に幼い印象だ。
挙句に、優しい石鹸の香がする。
・・・かわいい。
衝撃的に、かわいい。
普段の小生意気な様子との、あまりのギャップに眩暈がする。
「・・・なにパジャマなんか着てるんだ。」
言いがかりに近いことは自分でも自覚していながら、口をついて出てきたのはそんな言葉だった。
「寝る時間だからだ。」
とっとと出て行けとばかりに、吐き出される言葉。
が、言ってから氷河は、ちょんとはみ出た指でパジャマの袖を押さえ、腕を突っ張るようにしてしげしげとパジャマを眺めた。
「これは、部屋のクローゼットに入っていたんだが、もしかして一輝の分がないのか?」
ああそうかと、勝手に勘違いした氷河は、素足にひっかけたスリッパを鳴らして廊下を歩いてゆく。
そうして勝手に一輝の部屋のドアをあけ、ずかずかと入ると、クローゼットを開けた。
「この下のトレーに、タオルと一緒に置かれていたんだが。・・・なんだ、あるじゃないか。」
そう言って氷河がベッドの上に投げたのは、同じ水色のパジャマだった。
「他は平気か?」
頷くと、満足げにドアの方まで歩いてきた氷河は、ふいに立ち止まった。
「右腕・・・まだ痛むか?」
「いや、もう、平気だ。」
氷河は一輝の腕をつかむと、自分で確かめるように力を込めてさすった。
「本当だ。もう、大丈夫だな。」
「お前の方こそ・・・もう平気なのか?」
「当たり前だ。」
「・・・あのときは・・・」
言いかけた言葉を、氷河が制止した。
「落ち着いたら、決着をつけてやるからな。鍛えとけよ。」
蒼い瞳を光らせて、ニヤリと笑うのはいつもの氷河だ。
だが。
また、パタパタとスリッパを鳴らして去って行った。
・・・あれは私物なのか?
氷河の足元を飾る、フワフワとした白いスリッパを眺めながら一輝は考えた。
部屋には少し、石鹸の香りが残っていた。
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「いい?兄さん、殺生谷のこと、ちゃんと氷河に謝るんだよ。約束だからねっ!!」
確かに、悪いことをしたとは思っているのだ。
胸の致命傷もさることながら、幻魔拳まで喰らわせてしまったことは。
しかし、今更詫びを入れるなど。
城戸邸に氷河と二人で取り残されることだけでも気まずいのに、今更あの時のことを蒸し返す気になれない。
こちらだって、幻魔拳を返されたし、右腕を凍らされたし、それなりの報復は受けているのだ・・・いやしかしあれは、もともと自分が仕掛けた戦いだ・・・。
悶々と思い悩み、時刻は11時。
いざとなるととても怖い弟の顔を思い出して、一輝はとに角行動に移すことにした。
幸い東側の、氷河の部屋はまだ明かりがついていた。
ノックをすると愛想のない声が聞こえてくる。
「何か用か?」
「少し、話がある。」
そう言うと、パタパタとスリッパの音がして、ドアが開いた。
開いた途端、一輝は言葉を失った。
・・・パジャマを着ている。
いや別に、夜なのだからそれで当たり前なのかもしれないが、ドアノブを握ったまま無愛想な顔をしている氷河は、薄い水色のパジャマを着ている。細身の氷河にはやや大きいらしく肩の位置が少しズレており、袖口からは指がちょんと覗くばかりである。
風呂に入ったばかりなのか、髪はややしっとりと湿っていて、いつもはちょこちょことハネている髪がまっすぐに下りて、妙に幼い印象だ。
挙句に、優しい石鹸の香がする。
・・・かわいい。
衝撃的に、かわいい。
普段の小生意気な様子との、あまりのギャップに眩暈がする。
「・・・なにパジャマなんか着てるんだ。」
言いがかりに近いことは自分でも自覚していながら、口をついて出てきたのはそんな言葉だった。
「寝る時間だからだ。」
とっとと出て行けとばかりに、吐き出される言葉。
が、言ってから氷河は、ちょんとはみ出た指でパジャマの袖を押さえ、腕を突っ張るようにしてしげしげとパジャマを眺めた。
「これは、部屋のクローゼットに入っていたんだが、もしかして一輝の分がないのか?」
ああそうかと、勝手に勘違いした氷河は、素足にひっかけたスリッパを鳴らして廊下を歩いてゆく。
そうして勝手に一輝の部屋のドアをあけ、ずかずかと入ると、クローゼットを開けた。
「この下のトレーに、タオルと一緒に置かれていたんだが。・・・なんだ、あるじゃないか。」
そう言って氷河がベッドの上に投げたのは、同じ水色のパジャマだった。
「他は平気か?」
頷くと、満足げにドアの方まで歩いてきた氷河は、ふいに立ち止まった。
「右腕・・・まだ痛むか?」
「いや、もう、平気だ。」
氷河は一輝の腕をつかむと、自分で確かめるように力を込めてさすった。
「本当だ。もう、大丈夫だな。」
「お前の方こそ・・・もう平気なのか?」
「当たり前だ。」
「・・・あのときは・・・」
言いかけた言葉を、氷河が制止した。
「落ち着いたら、決着をつけてやるからな。鍛えとけよ。」
蒼い瞳を光らせて、ニヤリと笑うのはいつもの氷河だ。
だが。
また、パタパタとスリッパを鳴らして去って行った。
・・・あれは私物なのか?
氷河の足元を飾る、フワフワとした白いスリッパを眺めながら一輝は考えた。
部屋には少し、石鹸の香りが残っていた。
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