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筆者と氷河の唯一の共通点は血液型・・・。
そこから思いついた話です。
O型のイメージは大雑把。
料理を作ってる時に、すごくそれを感じます。
おにぎりとか、同じ大きさに揃わないんです。
いや、きっと血液型のせいではないのでしょうが。
それとですね。
下記のポトフの作り方が雑です。
カミュはコンソメの素とか使わなそうですね。
それだけは秘かにこだわってみたのですが、あれでおいしく作れたのだろうか・・・。
一応自分でも、これ書くためにコンソメ使わずに作ってみたのですけど、そのときは肉に塩とニンニクをすりこんで一晩寝かせました。
じゃないとちょっと物足りない味になりますよね・・・。
ジャガイモは、私が好きなので入れてもらいました。
カブは、私が苦手なので入れないでもらいました。
そこから思いついた話です。
O型のイメージは大雑把。
料理を作ってる時に、すごくそれを感じます。
おにぎりとか、同じ大きさに揃わないんです。
いや、きっと血液型のせいではないのでしょうが。
それとですね。
下記のポトフの作り方が雑です。
カミュはコンソメの素とか使わなそうですね。
それだけは秘かにこだわってみたのですが、あれでおいしく作れたのだろうか・・・。
一応自分でも、これ書くためにコンソメ使わずに作ってみたのですけど、そのときは肉に塩とニンニクをすりこんで一晩寝かせました。
じゃないとちょっと物足りない味になりますよね・・・。
ジャガイモは、私が好きなので入れてもらいました。
カブは、私が苦手なので入れないでもらいました。
手料理
そんなことをやってみたのはほんの思いつきだった。
一人、留守番の日。
一人分の食事を用意させるのも悪いので、氷河は城戸のスタッフに食事の支度を断った。弁当でも買いに行こうかとスーパーへ出かける。
そこでふと、ジャガイモが目に入った。
日本のスーパーには何でも売っている。
産地の異なるジャガイモが4種類。
玉葱も2種類。
きれいに洗ってある人参。
キャベツ、レタス、トマト。
梨、ブドウ、オレンジ、パイナップル。
人ごみは苦手な氷河だが、実はスーパーを訪れるのは嫌いじゃない。シベリアの厳しい環境とは異なり、ここには新鮮な食糧があふれている。明るい店内に並ぶ商品を眺めているだけで、なんとなく安心する。
弁当を買うために手にしたカゴをぶら下げながら、ふと思い立った。
ポトフが食べたい。
シベリアで食べていたのは、大抵が煮込み料理だった。手に入った食材を、大鍋でコトコト煮込んで食べる。ただそれだけだったけれど、美味しかった。
思い出したら無性に食べたくなって、氷河は材料を選んではカゴに入れた。
星矢たちの帰りは遅くなると言っていたし、キッチンはあいている筈。
誰かのいるところで料理なんて恥ずかしくてする気にならないが、今日はそんな心配もない。そう思ったら、何だか少し楽しくなってきた。
ジャガイモ、玉葱、人参、キャベツ、豚肉、ベーコン・・・。
シベリアでの買い物はもっとシビアだった。天候と予算を考えて、必要なものを計画的に購入する。それに比べると、今ただ食べたいものをフワフワとカゴに入れて買うのは、とても自由で贅沢な気がした。
デザートでオレンジも買った。
修行時代にも、オレンジは食べた。
カミュが聖域に行くと買ってきてくれたのだ。
つくづく自分達は、大切にされていたと思う。
策略や疑念が渦巻いていたあの頃の聖域に対して、師がどのような思いを抱いていたのか。その一端を推し量ることはできても、結局わからないことの方が氷河には多い。
それでも。いつももたらされた青果。
そのことの方が自分にとっては大切だと、近頃思う。
氷に閉ざされたあの場所で、一個のオレンジは太陽そのものだった。食べる前に何度も手にとっては、その色と香りを楽しんだ。
城戸邸のリビングにはキッチンがついている。ろくに料理などしない自分たちのためにそんなものが用意されているのは、沙織さんの思いやりによるものだ。
普段はお湯を沸かすくらいにしか利用していないが、時折瞬が夜食を作ってくれる。紫龍が釣った魚をさばいたこともあった。
鍋と包丁とお玉。
調理器具をざっと確認すると、手を洗って調理を始める。
鍋に水と肉、それに数種類のハーブを入れて火にかけ、野菜を切る。
「やっぱり揃わない・・・。」
人参を切り終えると、氷河は前かがみになっていた背を伸ばして小さく呟いた。
まな板の上に並んでいるのは、乱切りされた大小様々な人参。
修業時代。
氷河とアイザックが10歳を過ぎたころから、食事の支度は徐々に彼らが行うことになった。その時に何度かカミュに言われた。
「氷河、具材の大きさは揃えないと均一に火が通らない。」
しかし、と氷河は思う。
ジャガイモも玉葱も一つ一つ大きさが違う。
人参は場所によって太さまで違う。
それなのに大きさを揃えろというのは無理な話じゃないのか。けれどもカミュやアイザックが切ると、不思議と大きさは揃う。出した料理を見ただけで、今日の当番は氷河だなと笑われることもあった。
けれどもどうせ火は通るのだし。
そんな風に心の片隅で諦めているから、いつまでたっても上手くならないのかもしれない。
火を弱めて、氷河はソファに移動した。
シベリアではこの時間が自習の時間だった。当番じゃない日は机に向かって、当番の日は鍋の火を見守りながらギリシャ語を覚えた。
当番と言ったって大鍋でまとめて作るので、3人で食べても2日はもつ。これをアイザックと交代でするのだから4日に一度。
アイザックがいなくなってからも、その回数はあまり増えなかった。食べる人数が一人減り、カミュも聖域に行くことが増えたからだ。
それでも作る量を変えようとなどとは思いもしなかったし、カミュも何も言わなかった。本当に一人になってしまってからも、作る量はいつも同じ。すぐに冷めて凍るほどになったそれを、食事の度温めなおしては口にした。
で。
やはり今日氷河が作ったのも同じ分量だった。
鍋に具材を投入しながら、薄々気が付いてはいたのだ。
星矢たちが留守の間に、一人で済ませるランチの量ではないと。
しかしどうしてだか煮込めば何とかなるような気がした。それにポトフを一食分作るなんて、かえって面倒だし。
出来上がったものを皿に盛りながら、初めて氷河は途方に暮れた。
残りを一体どうしたらよいのか。食べ物を捨てるなんて考えられない。しかし皆に料理をふるまうような柄でもない。まぁ、そんなに、まずくはないと思うのだが。
皿を片手にぼんやりしていたところで、ガヤガヤと人の声が聞こえた。勢いよくドアが開いて、「あれ? なんか旨そうな匂いがする。」
こげ茶色の大きな目を見開いて、くんくんと匂いを嗅ぐ星矢と目が合った。
「あは、それ、氷河が作ったのかよ?! な、俺たちの分もある??」
「達」と言われて目を転ずると、その後ろに瞬と一輝。
「出先で一輝を見つけたから、とりあえず捕獲して戻ってきたんだ。もう少ししたら沙織さんと紫龍も帰ってくるぜ。昼飯喰ってないから、もうハラペコだよー。」
そう言って星矢は椅子に腰かけ、テーブルの上に突っ伏した。「捕獲」された一輝はその気まずさから何も言わず、こちらもただ黙って目を逸らした。
「手伝うよ。」
そう言って瞬は、6枚の皿を取り出しバゲットを切ってオーブントースターに並べた。
瞬が手際よく動いてくれたおかげで、手料理をふるまうような恥ずかしさは半減した。第三者のような顔をしてテーブルに着く。
考えなしに作ったポトフは、そんな風にして6人の腹におさまった。
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手料理
そんなことをやってみたのはほんの思いつきだった。
一人、留守番の日。
一人分の食事を用意させるのも悪いので、氷河は城戸のスタッフに食事の支度を断った。弁当でも買いに行こうかとスーパーへ出かける。
そこでふと、ジャガイモが目に入った。
日本のスーパーには何でも売っている。
産地の異なるジャガイモが4種類。
玉葱も2種類。
きれいに洗ってある人参。
キャベツ、レタス、トマト。
梨、ブドウ、オレンジ、パイナップル。
人ごみは苦手な氷河だが、実はスーパーを訪れるのは嫌いじゃない。シベリアの厳しい環境とは異なり、ここには新鮮な食糧があふれている。明るい店内に並ぶ商品を眺めているだけで、なんとなく安心する。
弁当を買うために手にしたカゴをぶら下げながら、ふと思い立った。
ポトフが食べたい。
シベリアで食べていたのは、大抵が煮込み料理だった。手に入った食材を、大鍋でコトコト煮込んで食べる。ただそれだけだったけれど、美味しかった。
思い出したら無性に食べたくなって、氷河は材料を選んではカゴに入れた。
星矢たちの帰りは遅くなると言っていたし、キッチンはあいている筈。
誰かのいるところで料理なんて恥ずかしくてする気にならないが、今日はそんな心配もない。そう思ったら、何だか少し楽しくなってきた。
ジャガイモ、玉葱、人参、キャベツ、豚肉、ベーコン・・・。
シベリアでの買い物はもっとシビアだった。天候と予算を考えて、必要なものを計画的に購入する。それに比べると、今ただ食べたいものをフワフワとカゴに入れて買うのは、とても自由で贅沢な気がした。
デザートでオレンジも買った。
修行時代にも、オレンジは食べた。
カミュが聖域に行くと買ってきてくれたのだ。
つくづく自分達は、大切にされていたと思う。
策略や疑念が渦巻いていたあの頃の聖域に対して、師がどのような思いを抱いていたのか。その一端を推し量ることはできても、結局わからないことの方が氷河には多い。
それでも。いつももたらされた青果。
そのことの方が自分にとっては大切だと、近頃思う。
氷に閉ざされたあの場所で、一個のオレンジは太陽そのものだった。食べる前に何度も手にとっては、その色と香りを楽しんだ。
城戸邸のリビングにはキッチンがついている。ろくに料理などしない自分たちのためにそんなものが用意されているのは、沙織さんの思いやりによるものだ。
普段はお湯を沸かすくらいにしか利用していないが、時折瞬が夜食を作ってくれる。紫龍が釣った魚をさばいたこともあった。
鍋と包丁とお玉。
調理器具をざっと確認すると、手を洗って調理を始める。
鍋に水と肉、それに数種類のハーブを入れて火にかけ、野菜を切る。
「やっぱり揃わない・・・。」
人参を切り終えると、氷河は前かがみになっていた背を伸ばして小さく呟いた。
まな板の上に並んでいるのは、乱切りされた大小様々な人参。
修業時代。
氷河とアイザックが10歳を過ぎたころから、食事の支度は徐々に彼らが行うことになった。その時に何度かカミュに言われた。
「氷河、具材の大きさは揃えないと均一に火が通らない。」
しかし、と氷河は思う。
ジャガイモも玉葱も一つ一つ大きさが違う。
人参は場所によって太さまで違う。
それなのに大きさを揃えろというのは無理な話じゃないのか。けれどもカミュやアイザックが切ると、不思議と大きさは揃う。出した料理を見ただけで、今日の当番は氷河だなと笑われることもあった。
けれどもどうせ火は通るのだし。
そんな風に心の片隅で諦めているから、いつまでたっても上手くならないのかもしれない。
火を弱めて、氷河はソファに移動した。
シベリアではこの時間が自習の時間だった。当番じゃない日は机に向かって、当番の日は鍋の火を見守りながらギリシャ語を覚えた。
当番と言ったって大鍋でまとめて作るので、3人で食べても2日はもつ。これをアイザックと交代でするのだから4日に一度。
アイザックがいなくなってからも、その回数はあまり増えなかった。食べる人数が一人減り、カミュも聖域に行くことが増えたからだ。
それでも作る量を変えようとなどとは思いもしなかったし、カミュも何も言わなかった。本当に一人になってしまってからも、作る量はいつも同じ。すぐに冷めて凍るほどになったそれを、食事の度温めなおしては口にした。
で。
やはり今日氷河が作ったのも同じ分量だった。
鍋に具材を投入しながら、薄々気が付いてはいたのだ。
星矢たちが留守の間に、一人で済ませるランチの量ではないと。
しかしどうしてだか煮込めば何とかなるような気がした。それにポトフを一食分作るなんて、かえって面倒だし。
出来上がったものを皿に盛りながら、初めて氷河は途方に暮れた。
残りを一体どうしたらよいのか。食べ物を捨てるなんて考えられない。しかし皆に料理をふるまうような柄でもない。まぁ、そんなに、まずくはないと思うのだが。
皿を片手にぼんやりしていたところで、ガヤガヤと人の声が聞こえた。勢いよくドアが開いて、「あれ? なんか旨そうな匂いがする。」
こげ茶色の大きな目を見開いて、くんくんと匂いを嗅ぐ星矢と目が合った。
「あは、それ、氷河が作ったのかよ?! な、俺たちの分もある??」
「達」と言われて目を転ずると、その後ろに瞬と一輝。
「出先で一輝を見つけたから、とりあえず捕獲して戻ってきたんだ。もう少ししたら沙織さんと紫龍も帰ってくるぜ。昼飯喰ってないから、もうハラペコだよー。」
そう言って星矢は椅子に腰かけ、テーブルの上に突っ伏した。「捕獲」された一輝はその気まずさから何も言わず、こちらもただ黙って目を逸らした。
「手伝うよ。」
そう言って瞬は、6枚の皿を取り出しバゲットを切ってオーブントースターに並べた。
瞬が手際よく動いてくれたおかげで、手料理をふるまうような恥ずかしさは半減した。第三者のような顔をしてテーブルに着く。
考えなしに作ったポトフは、そんな風にして6人の腹におさまった。
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この記事へのコメント
氷河は不器用そうなイメージありますが、イメージギャップで上手くなくてもそつなくこなしてしまいそうで可愛いです。カミュ仕込みで(笑)
Re:無題
コメント、ありがとうございます。
カミュ仕込み・・・そうですね。
氷河の何もかもがカミュ仕込みだと思ったら、とっても萌えましたvv
カミュ仕込み・・・そうですね。
氷河の何もかもがカミュ仕込みだと思ったら、とっても萌えましたvv
2011/12/06(火) 09:04 | ふうこ
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