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☆矢熱再燃。 ただただ氷河が好きだと叫びたい二次創作ブログです。 色気のある話はあまり書けないと思いますが、腐目線なのでご注意ください。 版権元とは一切関係ございません。
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【2025/04/20 (日) 19:27】 |
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無題
NONAME
接点がないけど、アフロディーテと氷河は以外と気が合いそうな気がします。薔薇好き同士、美人さん同士なので傍から見れば目の保養になるでしょうねv

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LCの外伝、アルバフィカさんのお話を読みました。
LCでは、大好きなキャラの一人です。
アルバフィカさんにきゅんとし、そして彼のようなもろさを感じさせないアフロディーテさんにきゅんとする。
そんな感じです。
NDの魚座氏は髪を束ねたところに薔薇の花を挿しているところが素敵です。
女子でもそんなことする人はなかなかいない・・・。

前にUPしたお食事会の話。
その裏でずっとずっと四苦八苦して書いていたのが以下の話です。
市君の話から思いついたという・・・。
なんだか説明っぽいし、過去捏造でLCと食い違ってるし、色々問題あるのだけれど、私なりに魚座氏に愛をこめて。

ところでですね。
やっぱり薔薇の毒に対抗できるのは凍気だと思うわけです。
だからやっぱり魚座さんは氷の聖闘士には惹かれる部分があると思うのです。
宝瓶宮とお隣同士なのも、必然。
でも、魚座さんのお相手として、氷河はない。
カミュ先生もない。(彼はコスメ友達以外の何者でもない)
でもデジェルさんは、ありだなぁ・・・と思う!!
え?彼は蠍さんもの?
うん、そうでしょうけど・・・。(ん?セラフィナ様???)
恋人いるのに、フィカさんのこともほっとかない、水瓶さん・・・いいなと思う。
軽いようでいて、命懸け。みたいな。

それと氷河は、いつかアフロディーテさんのもとでも修業を積んで、「フリージングコフィン薔薇入り」を習得するとよいと思う。




黄金復活設定。
でもシオンさまはいなくて、サガが教皇代理。
氷河は14歳の設定です。







拍手[9回]





双魚宮の脇には無数のバラが植えられている。
山を切り開いて作られたその場所は、花の間を縫うようにして進んでゆくと、やがて険しい岩肌に突き当たる。
その岩肌の少し手前、やや影が差している場所に、アフロディーテは立っていた。
豊かな巻き毛を風がなぶり、甘い花の香を運んでくる。
むせ返るようなその香りは、もはや彼の一部だった。
おそらくは死ぬ時も、この花と香りに包まれている。
魚座の聖闘士の宿命とはいえ、不思議なものだと思う。
せめて眠るときくらい、解き放してほしい。
何の色もなく、香りもない遠い場所へ。
ここでひっそりと眠る者たちも、そんなことを思うのだろうか。
それでも小さな墓標を前に、アフロディーテは手折った薔薇を置いた。
それ以外に、言葉を持たない。
どこにも行かれないのは自分も同じ。
 
立ち上がって膝の土を払うと、アフロディーテは墓標に背を向けた。
太陽を見上げて、二、三度頭を振る。
聖域の空はたいてい晴れていて、悩むのが馬鹿馬鹿しい。
蔓薔薇の絡まる細い道をゆきながら、昼食のメニューを考える。
今日も平和。
平和。
 
下草を踏みながら角を曲がると、道の先に少年の立っているのが見えた。
こちらの姿に気づくと、ギクッとしたように足を引いた。
それから丁寧に頭を下げた。
陽光を背に、金色の髪が光っている。
 
よりによってこの子には、今は会いたくなかったな。
 
そう思いながら、アフロディーテは唇を引き結び、額にかかった髪をかき上げた。
 
カミュの弟子。
女神のために戦いとおした白鳥座の聖闘士。
 
氷河と出会ったのは、聖戦が済んでからのことだ。
それまでは面識すらなかったのに、宝瓶宮の隣ということもあり、最近はちょくちょく言葉を交わす。
愛想がなくて生意気なガキというのが巨蟹宮の友人の評価だが、アフロディーテの前では意外とよく笑う。
口数は少ないくせに、薄蒼い瞳の奥底に激情を隠していて、時折それに見据えられるとびっくりする。
甘くて困ると口にするカミュの方が、弟子にはよっぽど甘いのだが、少し、その気持ちはわかる。
 
「人の宮をじろじろ覗き込んで、何してたんだい?」
からかうように言うと、氷河は顔を赤くしてうつむいた。
「俺は別に覗き込んでなんて・・・。ただちょっと見ていただけです。」
「ふうん。ちょっとね。」
「本当ですよ。本当に。こんなところに脇道があるの、知らなかったから。それにまだ、薔薇が咲いていたし。」
意外なことのもう一つは、この子が花に関心があるということだ。
シベリアで育ったせいなのか、ここに来るといつも花を見ている。
一度そのことをカミュに話したら、何故だかひどく苦い顔をした。
「カミュがいなかったろう?」
「はい。」
「サガもいないよ。」
大方到着の挨拶をしに、教皇の間へ上がるところだったんだろう。
図星だったようで、氷河は小さく息を吐いた。
「昼食は?」
「ええ、下で済まそうかと。」
会いたくなかったと思いながらも、何故だか放っておけない。
「折角ここまで上がってきたのにね。私のところで食べていく?」
「しかし・・・。」
氷河は困ったように後ろを振り返った。
「多分二人とも、夕方まで戻らない。私も退屈していたところだ。」
「それなら、お言葉に甘えます。」
素直にそう言って、氷河は唇に淡い笑みを浮かべた。
 
「カミュはね、サガと一緒に近くの村へ行った。祭事があるので、その手伝いだそうだ。」
そう言いながら皿を手渡すと、氷河は白いテーブルクロスの敷かれたテーブルにそれを運んだ。
数種類のハムとチーズ。
大盛りのサラダにバゲット、オリーブ。
氷河にオレンジジュースを与え、自分のグラスには白ワインを注ぐ。
氷河は一瞬はっとしたように目を見開いたが、何も言わなかった。
 
かつては、教皇の供をするのは自分たちだった。
今は極力それをしない。
一つの壁を乗り越え、本来の才を活かす道を歩み始めたサガのそばに、過去を想起させる自分が付き従うのはふさわしくない。
そう決めたのは自分自身だ。
なのに、ぽかんとした虚しさを感じる。
自分は、一体何のためにあるのかと。
 
同行したカミュとて、サガの乱では、女神の前に立ちふさがった者の一人だ。
だが、彼はサガに加担したわけではない。
加担したわけではないが、教皇の異変に気づいていなかったとも思われない。
カミュにとって、あの戦いは何だったのかとアフロディーテは時折考える。
青銅聖闘士達が聖域に乗り込んできたとき、カミュだけは頑なに弟子と向き合い続けた。彼らを真に敵とみなしていたのなら、あの男が星矢や瞬を素通りさせるわけがない。
 
反逆を企てたサガは、グラード財団から派遣された子供たちを童虎やカミュにも託した。
取るに足らない、自分達にはそう語ったが、おそらくは善の人格がそれを望んだのだ。
カミュ、童虎、魔鈴、ダイダロス・・・。
正義の士に託した小さな希望の種が、邪な自分を殺しに来るのを待っていた。
 
カミュは、何も語らぬまま、忠実に女神の聖闘士を育てた。
それでいてもう一人のサガのことも、最後まで裏切ることはしなかった。
 
そんなことができたのは、この少年がいたからだ。
屈することなく正義を貫き通し、カミュ亡きあとも志を継いでくれる弟子。
 
結果論にすぎないのかもしれないが、アフロディーテはそう思う。
 
しかし、ならば自分も弟子をとるかと問われれば、答えはノーだ。
魚座の修行は凄絶を極めた。
敵を倒す薔薇の猛毒は、無論すべての人間に害をなす。
まだ耐性のつかない修行者たちが、わずかな油断から命を落とすのを、アフロディーテはずっと目にしてきた。
未来ある子供を前にすると、足がすくむ。
 
サガは、覚えているだろうか。
一人死ななかった自分を、化け物だと自嘲した私にこう言った。
「それはお前が選ばれた人間だから。その強さこそが、世界を救うのだ。」
無垢な赤ん坊ではない。
数多の血を流してきた、生きた人間の言葉だった。
その言葉を私は信じて、己の強さを磨いてきた。
 
 
目の前の少年は、至極のんきにパンをかじっている。
こうして眺めてみると、本当に14歳の少年だ。
戦いの記憶は、どのようにして彼の中で整理されているのか。
師への敬意を、彼が失うことはない。
カミュにとっては、そのすべてを注ぎ込んだ、最愛の弟子。
自分には決して、手に入ることのない・・・。
 
 
「あの脇道・・・どこに続くのか、知りたい?」
「ええ、まぁ・・・」
氷河はやや顔を赤くして頷いた。
「薔薇園だよ。この前君に見せた。その北側の部分につながってる。
なんだ・・・と思ったろう? しかし不用意に近づかない方がいい。毒にやられる。」
こくんとパンを飲み込んで、氷河は口を開いた。
「この前はあの薔薇には毒はないと・・・。」
「まぁね、私の小宇宙を帯びなければ、あの花たちは普通の花と変わりない。しかしそんなのは私の気分次第だから。」
「?」
「君のような子が一人で迷い込んで来たら、眠らせて花園に閉じ込めてしまうかもしれないよ? 氷の棺もいいけれど、バラの花も似合うかもしれないね。」
驚いたように、氷河は数回目をぱちぱちとしばたたかせた。
「・・・冗談だよ。」
そう言って笑うと、氷河は唇をとがらせて睨むようにこちらを見た。
「そう簡単に、やられやしませんよ。氷の棺からだって出てくるし、花の誘いにも負けないんだ。」
言ってからふいに、氷河はうつむいてしまった。
細く柔らかな髪が、顔の半分を覆い隠してしまう。
「氷河?」
「・・・何です?」
そう言いながらも、うつむいたまま。
「・・・悪いことを言った。許してくれ。」
「許すだなんて。」
それから絞り出すように、言葉をつないだ。
「たくさん、たくさん、人に支えられてきたから、ちゃんと前を向いて歩いてゆくんです。弱い自分なんて、嫌いだ。」
 
「うん、そうだね。」
 
「死はそんな、きれいなものじゃない。」
 
「うん。」
 
「死んでも正義を貫くような、あなたたちのような、強さを持ちたい。」
 
あなたたち・・・と、そう言ってくれるのか?
アフロディーテは席を立つと、氷河の前に膝をついた。
傷だらけの両の拳を手に取り、ギュッと握りしめる。
 
「君の言葉で、救われたような気がするよ。」
 
見上げると例の蒼い瞳が、驚いたようにこちらを見つめていた。







 
 
 
 
 
 
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双魚宮の脇には無数のバラが植えられている。
山を切り開いて作られたその場所は、花の間を縫うようにして進んでゆくと、やがて険しい岩肌に突き当たる。
その岩肌の少し手前、やや影が差している場所に、アフロディーテは立っていた。
豊かな巻き毛を風がなぶり、甘い花の香を運んでくる。
むせ返るようなその香りは、もはや彼の一部だった。
おそらくは死ぬ時も、この花と香りに包まれている。
魚座の聖闘士の宿命とはいえ、不思議なものだと思う。
せめて眠るときくらい、解き放してほしい。
何の色もなく、香りもない遠い場所へ。
ここでひっそりと眠る者たちも、そんなことを思うのだろうか。
それでも小さな墓標を前に、アフロディーテは手折った薔薇を置いた。
それ以外に、言葉を持たない。
どこにも行かれないのは自分も同じ。
 
立ち上がって膝の土を払うと、アフロディーテは墓標に背を向けた。
太陽を見上げて、二、三度頭を振る。
聖域の空はたいてい晴れていて、悩むのが馬鹿馬鹿しい。
蔓薔薇の絡まる細い道をゆきながら、昼食のメニューを考える。
今日も平和。
平和。
 
下草を踏みながら角を曲がると、道の先に少年の立っているのが見えた。
こちらの姿に気づくと、ギクッとしたように足を引いた。
それから丁寧に頭を下げた。
陽光を背に、金色の髪が光っている。
 
よりによってこの子には、今は会いたくなかったな。
 
そう思いながら、アフロディーテは唇を引き結び、額にかかった髪をかき上げた。
 
カミュの弟子。
女神のために戦いとおした白鳥座の聖闘士。
 
氷河と出会ったのは、聖戦が済んでからのことだ。
それまでは面識すらなかったのに、宝瓶宮の隣ということもあり、最近はちょくちょく言葉を交わす。
愛想がなくて生意気なガキというのが巨蟹宮の友人の評価だが、アフロディーテの前では意外とよく笑う。
口数は少ないくせに、薄蒼い瞳の奥底に激情を隠していて、時折それに見据えられるとびっくりする。
甘くて困ると口にするカミュの方が、弟子にはよっぽど甘いのだが、少し、その気持ちはわかる。
 
「人の宮をじろじろ覗き込んで、何してたんだい?」
からかうように言うと、氷河は顔を赤くしてうつむいた。
「俺は別に覗き込んでなんて・・・。ただちょっと見ていただけです。」
「ふうん。ちょっとね。」
「本当ですよ。本当に。こんなところに脇道があるの、知らなかったから。それにまだ、薔薇が咲いていたし。」
意外なことのもう一つは、この子が花に関心があるということだ。
シベリアで育ったせいなのか、ここに来るといつも花を見ている。
一度そのことをカミュに話したら、何故だかひどく苦い顔をした。
「カミュがいなかったろう?」
「はい。」
「サガもいないよ。」
大方到着の挨拶をしに、教皇の間へ上がるところだったんだろう。
図星だったようで、氷河は小さく息を吐いた。
「昼食は?」
「ええ、下で済まそうかと。」
会いたくなかったと思いながらも、何故だか放っておけない。
「折角ここまで上がってきたのにね。私のところで食べていく?」
「しかし・・・。」
氷河は困ったように後ろを振り返った。
「多分二人とも、夕方まで戻らない。私も退屈していたところだ。」
「それなら、お言葉に甘えます。」
素直にそう言って、氷河は唇に淡い笑みを浮かべた。
 
「カミュはね、サガと一緒に近くの村へ行った。祭事があるので、その手伝いだそうだ。」
そう言いながら皿を手渡すと、氷河は白いテーブルクロスの敷かれたテーブルにそれを運んだ。
数種類のハムとチーズ。
大盛りのサラダにバゲット、オリーブ。
氷河にオレンジジュースを与え、自分のグラスには白ワインを注ぐ。
氷河は一瞬はっとしたように目を見開いたが、何も言わなかった。
 
かつては、教皇の供をするのは自分たちだった。
今は極力それをしない。
一つの壁を乗り越え、本来の才を活かす道を歩み始めたサガのそばに、過去を想起させる自分が付き従うのはふさわしくない。
そう決めたのは自分自身だ。
なのに、ぽかんとした虚しさを感じる。
自分は、一体何のためにあるのかと。
 
同行したカミュとて、サガの乱では、女神の前に立ちふさがった者の一人だ。
だが、彼はサガに加担したわけではない。
加担したわけではないが、教皇の異変に気づいていなかったとも思われない。
カミュにとって、あの戦いは何だったのかとアフロディーテは時折考える。
青銅聖闘士達が聖域に乗り込んできたとき、カミュだけは頑なに弟子と向き合い続けた。彼らを真に敵とみなしていたのなら、あの男が星矢や瞬を素通りさせるわけがない。
 
反逆を企てたサガは、グラード財団から派遣された子供たちを童虎やカミュにも託した。
取るに足らない、自分達にはそう語ったが、おそらくは善の人格がそれを望んだのだ。
カミュ、童虎、魔鈴、ダイダロス・・・。
正義の士に託した小さな希望の種が、邪な自分を殺しに来るのを待っていた。
 
カミュは、何も語らぬまま、忠実に女神の聖闘士を育てた。
それでいてもう一人のサガのことも、最後まで裏切ることはしなかった。
 
そんなことができたのは、この少年がいたからだ。
屈することなく正義を貫き通し、カミュ亡きあとも志を継いでくれる弟子。
 
結果論にすぎないのかもしれないが、アフロディーテはそう思う。
 
しかし、ならば自分も弟子をとるかと問われれば、答えはノーだ。
魚座の修行は凄絶を極めた。
敵を倒す薔薇の猛毒は、無論すべての人間に害をなす。
まだ耐性のつかない修行者たちが、わずかな油断から命を落とすのを、アフロディーテはずっと目にしてきた。
未来ある子供を前にすると、足がすくむ。
 
サガは、覚えているだろうか。
一人死ななかった自分を、化け物だと自嘲した私にこう言った。
「それはお前が選ばれた人間だから。その強さこそが、世界を救うのだ。」
無垢な赤ん坊ではない。
数多の血を流してきた、生きた人間の言葉だった。
その言葉を私は信じて、己の強さを磨いてきた。
 
 
目の前の少年は、至極のんきにパンをかじっている。
こうして眺めてみると、本当に14歳の少年だ。
戦いの記憶は、どのようにして彼の中で整理されているのか。
師への敬意を、彼が失うことはない。
カミュにとっては、そのすべてを注ぎ込んだ、最愛の弟子。
自分には決して、手に入ることのない・・・。
 
 
「あの脇道・・・どこに続くのか、知りたい?」
「ええ、まぁ・・・」
氷河はやや顔を赤くして頷いた。
「薔薇園だよ。この前君に見せた。その北側の部分につながってる。
なんだ・・・と思ったろう? しかし不用意に近づかない方がいい。毒にやられる。」
こくんとパンを飲み込んで、氷河は口を開いた。
「この前はあの薔薇には毒はないと・・・。」
「まぁね、私の小宇宙を帯びなければ、あの花たちは普通の花と変わりない。しかしそんなのは私の気分次第だから。」
「?」
「君のような子が一人で迷い込んで来たら、眠らせて花園に閉じ込めてしまうかもしれないよ? 氷の棺もいいけれど、バラの花も似合うかもしれないね。」
驚いたように、氷河は数回目をぱちぱちとしばたたかせた。
「・・・冗談だよ。」
そう言って笑うと、氷河は唇をとがらせて睨むようにこちらを見た。
「そう簡単に、やられやしませんよ。氷の棺からだって出てくるし、花の誘いにも負けないんだ。」
言ってからふいに、氷河はうつむいてしまった。
細く柔らかな髪が、顔の半分を覆い隠してしまう。
「氷河?」
「・・・何です?」
そう言いながらも、うつむいたまま。
「・・・悪いことを言った。許してくれ。」
「許すだなんて。」
それから絞り出すように、言葉をつないだ。
「たくさん、たくさん、人に支えられてきたから、ちゃんと前を向いて歩いてゆくんです。弱い自分なんて、嫌いだ。」
 
「うん、そうだね。」
 
「死はそんな、きれいなものじゃない。」
 
「うん。」
 
「死んでも正義を貫くような、あなたたちのような、強さを持ちたい。」
 
あなたたち・・・と、そう言ってくれるのか?
アフロディーテは席を立つと、氷河の前に膝をついた。
傷だらけの両の拳を手に取り、ギュッと握りしめる。
 
「君の言葉で、救われたような気がするよ。」
 
見上げると例の蒼い瞳が、驚いたようにこちらを見つめていた。







 
 
 
 
 
 
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【2011/10/11 (火) 11:04】 | 黄金さんたちと
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無題
NONAME
接点がないけど、アフロディーテと氷河は以外と気が合いそうな気がします。薔薇好き同士、美人さん同士なので傍から見れば目の保養になるでしょうねv

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この記事へのコメント
無題
接点がないけど、アフロディーテと氷河は以外と気が合いそうな気がします。薔薇好き同士、美人さん同士なので傍から見れば目の保養になるでしょうねv
2011/12/05(月) 09:38 |   | NONAME #7a53883114[編集]
[管理者用 返信]
Re:無題
コメント、ありがとうございます。
アフロディーテと氷河の組み合わせ、大好きなんです。
傍から見たら、本当にどんだけ美しいんだという感じでしょうね。
アフロディーテは世話好きそうなイメージなので、庇護欲をかきたてる氷河とはきっと気が合うはずだと信じております。
2011/12/06(火) 09:07 | ふうこ

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