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☆矢熱再燃。 ただただ氷河が好きだと叫びたい二次創作ブログです。 色気のある話はあまり書けないと思いますが、腐目線なのでご注意ください。 版権元とは一切関係ございません。
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私の想像の中で、一番鼻血が似合うのがカミュ先生です。
ちなみに二番目は紫龍です。


現実生活で、ちょっぴり行き詰ることがあって。
中々人生ままならんなぁ・・・と思う。
このくらいの年になると、幸せそうに見えても、みんな何かしら抱えている。
人に対しては、想像力を持ちたいと思う。
自分に関しては、振り切って進む強さと明るさを持ちたいと思う。

とはいえ、このあほ話を黙々と書いているせいで、なんかあんまり落ち込まずに済んだかも。
現実逃避ともいうけれど。


拍手[10回]



光るきみの物語 5



地上。
 
カミュが行方不明。
そう沙織に聞いて、氷河は居てもたってもいられなくなった。
アイザックも知らないと言っていた。
折角、今度こそ、師とともにいられると思っていたのに。
何故、どうして、どこへ行ってしまったというんだろう。
三度もつらい経験をした氷河は、たまらない不安に駆られた。
冷静にならなければと思う頭とは別に、体は震え、わけのわからない涙がぽたぽたと落ちた。
 
電話機を手にしたまま、氷河はその場に倒れ込む。
と、その細い体を、ふいに現れた逞しい腕が支えた。
「ミロ?」
フッと、紫の瞳は笑みをたたえた。
「相変わらず、泣き虫な坊やだな。」
 
カミュは無事だが、一時姿をくらます。しかしそれは、黄金聖闘士達の同意に基づくものであり、女神に背くものでもない。
そんな説明をミロから受けた。
到底納得のゆくものではない。
しかし今は、それを信じるしかないのだ。
「友として、君を守るようにカミュに頼まれた。君のそばにいて、君を守って欲しい・・・だが手は出すなと。フフ、君を前にして、そんなことできるかな。」
そう言ってミロは、まだ氷河の下まつ毛に残っている、宝石のような涙をぬぐった。
 
 
 
一方聖域。

シャカは、台本を手に船の上に立っていた。
「女神、平安時代に生きていた桐壺の更衣が、何故船に乗るのですか。それにこの衣装は一体・・・?」
真夏のギリシャで、シャカはフードのついた毛皮のコートを身に纏っている。
ちなみに髪は前分けである。
「いいんです。イメージです。その方が、一部の人間の共感を呼ぶんです。さ、台詞を言ってみて下さい。」
 
「光る君・・・。帝は正義と平和を愛するとてもりっぱな方なのです。あなたもいずれ、おとう様の力になれるようにがんばるのですよ。いいですね、光る君。DO CVIDANIJA 」

船の欄干に白い手を置いて遠い目をするシャカの姿を女神はカメラにおさめた。
 
 
「貴鬼、これを、海底神殿のカミュに届けてきてください。」
「え? だってさっきはどこにいるかわからないって。」
「あら、そうだったかしら。でもね、今はあなたの力が必要なのです。今道を開きますから、そこからお願いね。」
そう言うと女神は海を指差した。
指先から、光の帯。それはまっすぐスニオン岬に続いている。
「あの光の道をたどってゆけば、カミュとカノンのところまでつくはずです。」
 
 
 
光の道をたどって、貴鬼は久しぶりに海底神殿へと降り立った。
ここは北氷洋。
天秤座の聖衣を護るため、必死になって戦ったことを思い出す。
「あ、お前は・・・。」
二人は同時に声をあげた。
「女子供もクールに殺す」とか言って、自分を蹴り飛ばした男がそこには立っていた。
貴鬼は思わず身構える。
しかし相手は、両手を挙げて戦う意志のないことを示した。
「何か用か。」
「カミュとカノンに会いに来た。いるんでしょう? 女神に頼まれてきたんだ。」
女神と聞いて、アイザックは眉をしかめた。
ついにここもみつかった。
しかしさすがに、ここまで乗り込んでくることはないだろう。
ふと、アイザックは貴鬼が持っている封筒に気が付いた。
「おい、その封筒をよこせ。」
「ダメだよ。これはちゃんと、オイラがカミュに渡すんだ。」
うずくまる貴鬼の腕をアイザックがつかむ。
その手をそっと、カミュが止めた。
「もういい、アイザック。ありがとう。」
そう言って貴鬼から封筒を受け取ると、手紙に目を通した。
手紙に次いで、一葉の写真を眺めたカミュは、はっと息を飲んだ。
 
「駄目だ・・・。氷河があぶない。」
そう言うとカミュは手紙を取り落し、ふらふらと歩き始めた。
「私は地上に戻ることにする。アイザック、世話になった。」
カノンは手紙を拾い上げて目を落とした。
 
「前略 カミュ。
貴方がなかなか聖域に戻って下さらないので、残念ですが新キャストで撮影を始めることにしました。
 
光源氏・・・氷河
桐壺の更衣・藤壺(二役)・・・シャカ
葵の上・・・一輝
夕顔・・・瞬
六条御息所・・・サガ
朧月夜・・・ミロ
花散里・・・紫龍
紫の上・・・ヤコフ
惟光・・・星矢
 
明日から撮影スタートです♪ 貴方には朱雀帝でもお願いしようかしら♪」

手紙のほかにもう一枚、何故だか女物の毛皮のコートを着たシャカの写真が入っていた。
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光るきみの物語 5



地上。
 
カミュが行方不明。
そう沙織に聞いて、氷河は居てもたってもいられなくなった。
アイザックも知らないと言っていた。
折角、今度こそ、師とともにいられると思っていたのに。
何故、どうして、どこへ行ってしまったというんだろう。
三度もつらい経験をした氷河は、たまらない不安に駆られた。
冷静にならなければと思う頭とは別に、体は震え、わけのわからない涙がぽたぽたと落ちた。
 
電話機を手にしたまま、氷河はその場に倒れ込む。
と、その細い体を、ふいに現れた逞しい腕が支えた。
「ミロ?」
フッと、紫の瞳は笑みをたたえた。
「相変わらず、泣き虫な坊やだな。」
 
カミュは無事だが、一時姿をくらます。しかしそれは、黄金聖闘士達の同意に基づくものであり、女神に背くものでもない。
そんな説明をミロから受けた。
到底納得のゆくものではない。
しかし今は、それを信じるしかないのだ。
「友として、君を守るようにカミュに頼まれた。君のそばにいて、君を守って欲しい・・・だが手は出すなと。フフ、君を前にして、そんなことできるかな。」
そう言ってミロは、まだ氷河の下まつ毛に残っている、宝石のような涙をぬぐった。
 
 
 
一方聖域。

シャカは、台本を手に船の上に立っていた。
「女神、平安時代に生きていた桐壺の更衣が、何故船に乗るのですか。それにこの衣装は一体・・・?」
真夏のギリシャで、シャカはフードのついた毛皮のコートを身に纏っている。
ちなみに髪は前分けである。
「いいんです。イメージです。その方が、一部の人間の共感を呼ぶんです。さ、台詞を言ってみて下さい。」
 
「光る君・・・。帝は正義と平和を愛するとてもりっぱな方なのです。あなたもいずれ、おとう様の力になれるようにがんばるのですよ。いいですね、光る君。DO CVIDANIJA 」

船の欄干に白い手を置いて遠い目をするシャカの姿を女神はカメラにおさめた。
 
 
「貴鬼、これを、海底神殿のカミュに届けてきてください。」
「え? だってさっきはどこにいるかわからないって。」
「あら、そうだったかしら。でもね、今はあなたの力が必要なのです。今道を開きますから、そこからお願いね。」
そう言うと女神は海を指差した。
指先から、光の帯。それはまっすぐスニオン岬に続いている。
「あの光の道をたどってゆけば、カミュとカノンのところまでつくはずです。」
 
 
 
光の道をたどって、貴鬼は久しぶりに海底神殿へと降り立った。
ここは北氷洋。
天秤座の聖衣を護るため、必死になって戦ったことを思い出す。
「あ、お前は・・・。」
二人は同時に声をあげた。
「女子供もクールに殺す」とか言って、自分を蹴り飛ばした男がそこには立っていた。
貴鬼は思わず身構える。
しかし相手は、両手を挙げて戦う意志のないことを示した。
「何か用か。」
「カミュとカノンに会いに来た。いるんでしょう? 女神に頼まれてきたんだ。」
女神と聞いて、アイザックは眉をしかめた。
ついにここもみつかった。
しかしさすがに、ここまで乗り込んでくることはないだろう。
ふと、アイザックは貴鬼が持っている封筒に気が付いた。
「おい、その封筒をよこせ。」
「ダメだよ。これはちゃんと、オイラがカミュに渡すんだ。」
うずくまる貴鬼の腕をアイザックがつかむ。
その手をそっと、カミュが止めた。
「もういい、アイザック。ありがとう。」
そう言って貴鬼から封筒を受け取ると、手紙に目を通した。
手紙に次いで、一葉の写真を眺めたカミュは、はっと息を飲んだ。
 
「駄目だ・・・。氷河があぶない。」
そう言うとカミュは手紙を取り落し、ふらふらと歩き始めた。
「私は地上に戻ることにする。アイザック、世話になった。」
カノンは手紙を拾い上げて目を落とした。
 
「前略 カミュ。
貴方がなかなか聖域に戻って下さらないので、残念ですが新キャストで撮影を始めることにしました。
 
光源氏・・・氷河
桐壺の更衣・藤壺(二役)・・・シャカ
葵の上・・・一輝
夕顔・・・瞬
六条御息所・・・サガ
朧月夜・・・ミロ
花散里・・・紫龍
紫の上・・・ヤコフ
惟光・・・星矢
 
明日から撮影スタートです♪ 貴方には朱雀帝でもお願いしようかしら♪」

手紙のほかにもう一枚、何故だか女物の毛皮のコートを着たシャカの写真が入っていた。
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