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☆矢熱再燃。 ただただ氷河が好きだと叫びたい二次創作ブログです。 色気のある話はあまり書けないと思いますが、腐目線なのでご注意ください。 版権元とは一切関係ございません。
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ひっこめてた話シリーズ第三弾。
兄さんのお誕生日話で書いて、速攻隠した話です。

ひっこめてた話3つのすべてが一輝話なのは、かっこいい一・氷が好きなのに、自分では書けないせいだと思われます。
理想とのギャップがあまりにも大きく・・・(T_T)
でもあえてさらしてみる。

一輝と氷河。
兄弟100人設定がなければ、氷河のマザコンもあそこまでこじれなかったろうし、一輝が荒れ狂うこともなかったと思う。
それに、二人の互いにわかってる感もこの設定がないと薄れる。
でも。
そうすると二人は兄弟ってことになって、LOVEには持ち込みにくくなる。
そこがジレンマ。
ま、ぼわっとごまかしてますが。

が、下の話では、あえての再確認。

氷河の(橋本さんの)、あのどこかきちっとした話し方が好きなんです~。
あの話し方をイメージしつつ。
聖戦後、かなり経ってからという設定です。



ちなみに最初にUPした時のコメント。


一・氷が一番好きなのです。
もっと緊張感があるのが好きなんだけど、私には無理・・・(淋)。

初Hなんて、本当は殺生谷でいいと思ってますケド。


今もその思いに変わりはありません。

拍手[17回]




滞在先のホテルで、氷河は一人窓の外を眺めていた。
予定よりも早く仕事が片付いたことを沙織に報告すると、それでも帰りは明日の便でよいという。
きれいなところだから、久しぶりにのんびりしてらっしゃい。
至極穏やかに女神はそう言った。
 
 
 
 
窓からは海が見える。
海には白い船が。
線を引くように船が走ると、砕けるように波がおこってキラキラと陽の光をはじいた。
 
降りてゆこうか、あのまぶしい海のそばまで。
 
口元に笑みをたたえたまま、振り返ると部屋のドアが開いた。
 
子供っぽい衝動は、そのまま静止する。
しかつめらしい顔を取り繕うと、踏み出した足を一歩引いた。
 
「出かけようかと思っていたところだ。」
 
そう言うと、フンと男は笑った。
 
 
 


ドアを開けた時の、一瞬の表情を、一輝は見逃したわけではなかった。
蒼い瞳が優しそうに輝いていた。
何があっても、信じることをやめない。
強い魂の宿る瞳。
 
みつめると氷河は、わずかに振り返って窓の外を見た。
白いカーテンが風をはらんで、氷河の後ろで揺れている。
どうしてそんななのか。
淡い金色の髪も、細く長い指も。
胸が痛くなる。
 
 
 

(のがれられそうにもない)
氷河は小さくため息をつくと、一輝をみつめ返した。
奴が自分に求めているのは何か、ずっと前から気が付いてはいた。
今、こうして向き合ったまま、何かしらの答えを、出そうとしている。
陽光がそうさせるのか、ずいぶん明るい心持で。
 


 
 
一輝は歩み寄ると、氷河を抱き寄せた。
その柔らかな髪に、顔をうずめる。
ずっと欲しかった。
壊してしまいたいとも思ったし、護りたいとも思った。
そのどちらもさせずに、こいつは。
抱く腕に力を籠め、唇を少しずらす。
 
氷河は両手で、わずかに胸を押し返した。
「わかってるはずだ。俺たちは・・・。」
「何をいまさら。」
兄弟だから、何だ。
地獄の果てまで行って神を倒しておきながら、今更天罰などおそれるわけがない。
流した血と涙と、それらを一体誰と分かち合える?
 
氷河は一輝の瞳を、黙ったままじっと覗き込んだ。
やがてかすかに笑みを浮かべると、腕に抱かれたままその美しい瞳を閉じた。



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滞在先のホテルで、氷河は一人窓の外を眺めていた。
予定よりも早く仕事が片付いたことを沙織に報告すると、それでも帰りは明日の便でよいという。
きれいなところだから、久しぶりにのんびりしてらっしゃい。
至極穏やかに女神はそう言った。
 
 
 
 
窓からは海が見える。
海には白い船が。
線を引くように船が走ると、砕けるように波がおこってキラキラと陽の光をはじいた。
 
降りてゆこうか、あのまぶしい海のそばまで。
 
口元に笑みをたたえたまま、振り返ると部屋のドアが開いた。
 
子供っぽい衝動は、そのまま静止する。
しかつめらしい顔を取り繕うと、踏み出した足を一歩引いた。
 
「出かけようかと思っていたところだ。」
 
そう言うと、フンと男は笑った。
 
 
 


ドアを開けた時の、一瞬の表情を、一輝は見逃したわけではなかった。
蒼い瞳が優しそうに輝いていた。
何があっても、信じることをやめない。
強い魂の宿る瞳。
 
みつめると氷河は、わずかに振り返って窓の外を見た。
白いカーテンが風をはらんで、氷河の後ろで揺れている。
どうしてそんななのか。
淡い金色の髪も、細く長い指も。
胸が痛くなる。
 
 
 

(のがれられそうにもない)
氷河は小さくため息をつくと、一輝をみつめ返した。
奴が自分に求めているのは何か、ずっと前から気が付いてはいた。
今、こうして向き合ったまま、何かしらの答えを、出そうとしている。
陽光がそうさせるのか、ずいぶん明るい心持で。
 


 
 
一輝は歩み寄ると、氷河を抱き寄せた。
その柔らかな髪に、顔をうずめる。
ずっと欲しかった。
壊してしまいたいとも思ったし、護りたいとも思った。
そのどちらもさせずに、こいつは。
抱く腕に力を籠め、唇を少しずらす。
 
氷河は両手で、わずかに胸を押し返した。
「わかってるはずだ。俺たちは・・・。」
「何をいまさら。」
兄弟だから、何だ。
地獄の果てまで行って神を倒しておきながら、今更天罰などおそれるわけがない。
流した血と涙と、それらを一体誰と分かち合える?
 
氷河は一輝の瞳を、黙ったままじっと覗き込んだ。
やがてかすかに笑みを浮かべると、腕に抱かれたままその美しい瞳を閉じた。



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