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☆矢熱再燃。 ただただ氷河が好きだと叫びたい二次創作ブログです。 色気のある話はあまり書けないと思いますが、腐目線なのでご注意ください。 版権元とは一切関係ございません。
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氷河は、先生に隠れてこっそりフランス語の勉強をしているとよいと思います。
そんな氷河があん、どぅ、とろあを覚える間に、カミュは漢検1級を突破しているだろうと思うのです。

げんじ妄想、ろくに読んだこともないのに、ついつい星矢に置き換えちゃうのは私だけでしょうか??

だって、マザコン美形の元祖だし。
光・・・氷河も考えたのですよ。
むろん近寄ってっては組み敷かれますよ。

それと私は、ミロ様相当好きなのに、一度もまともに書いたことがない。
書かないんじゃなくて、書けない。
いつもよそ様のサイトで、よだれ垂らして眺めています。
いつか、何か書けるといいなぁ・・・。



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光るきみの物語 2



誰かに披露したことはないが、実はカミュは日本語が堪能である。
愛弟子の寝言を理解したくて勉強を始めたが、もとが凝り性なのでつい漢検1級までとってしまった。ちなみに、難解なことで有名なフィンランド語も同様に習得済みである。
 
何としてでも星矢たちに頑張ってほしい気持ちは全員一緒だが、さすがに聖域を空っぽにするわけにもいかない。そのため老師率いる指導組とシオン率いる守備隊に分かれることにした。
指導組は童虎、カノン、シャカ、アフロディーテ、カミュの5人である。
童虎が総監督。
カノンが数学と物理。
シャカが歴史と地理。
アフロディーテが英語と化学。
そして彼らが指導をしている間に古典を習得したカミュが、その指導にあたるという計画である。
 
 
星矢たちは、ビビった。
猛烈に小宇宙を燃やした黄金聖闘士が5人、ふいに城戸邸に現れたからだ。
「お前たち、来週期末テストがあるな。一教科でも赤点をとったら、聖域が大変なことになる。命がけで取り組んでもらうから覚悟しろ。」
「な、何だって、カノン。大変なことって何なんだよ。まさか沙織さんがっ!」
腕を組み、目を伏せるカノンに星矢がくってかかる。
「いや、女神はご無事じゃ。しかしある意味、それ以上に厄介なことが起こっておる。」
「何ですって、老師、それは一体・・・。」
「とにかく、君たちは勉学に励めばよいのだ。」
他人事のようにその場を立ち去ろうとする一輝の襟首をシャカがとらえる。
「我らがここまで足を運んだのだ。失敗は許されない。」
アフロディーテの投げたバラは、カレンダーに突き刺さった。
「試験日は、7月15日からで間違いないな。」
「・・・はい。」

一同が歩き始める中、カミュは一番後ろに立っていた。
師から並々ならぬ小宇宙を感じ取った氷河は、じっと奥歯をかみしめてカミュをみつめた。
「氷河。これまでお前が受けてきたテストの答案をすべてここに出せ。」
「そ・・・それはできません。」
「いいから出すのだ。問題用紙もだ。」
「う・・・。そ・・・それもできません。」
はっきり言って、師に見せられる点数のものなど一枚もない。しかも過去のテスト用紙など、どこにあるのかすらわからない。
氷河は机の引き出しを開けるところから始めねばならなかった。
後ろではカミュが腕を組んで仁王立ちしている。
くしゃくしゃになった紙を引っ張り出すたび、カミュに取り上げられる。
「65点」
「49点」
「23点」
ふぅ・・・とカミュは深くため息をついた。
問題用紙については見つけることすら叶わず、結局紫龍と瞬のものを借りることとなった。
「氷河、私は少し準備がある。老師たちの指導を受け、真面目に勉学に励むように。」
それだけ言うと、カミュは図書室へと消えた。




なんだかちょっと、無駄につづく・・・


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某名作漫画を読んでいます。
まだ途中なのに、妄想パロディを書いてみました。
知識がないもので、間違い等々あるかと思います。
笑いつつ、こっそりご指摘くださるとたすかります。

長くてすみません。
3話完結の予定です。


黄金全員復活。
星矢たちは高校生という設定です。



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光るきみの物語  1


とある日の午後、聖域での御前会議ののち、「ふう・・・」と女神は意味ありげなため息をついた。
「いかがなさいましたか?」
忠義心篤い14人はこぞって身を乗り出し、女神の顔を覗き込んだ。
「いえ、星矢たちのことなのです。皆も知ってのとおり、今彼らは日本で学生生活を送っています。これまで戦いに明け暮れて生きてきた彼らに、戦い以外の生き方を知ってほしいと願ってのことです。しかし・・・、その・・・、成績があまり、思わしくなくて。」
その言葉に、なぁんだと安堵するものが13人。
深刻に眉をひそめる者が1人。
「氷河には、学業でも後れを取らないように指導してきたつもりなのですが。」
「ええ、カミュ。氷河は頑張っていますよ。理系や英語については、私もあまり心配していません。けれど日本で過ごした時間が少ないせいか、国語の成績だけが思わしくなくて・・・。特に古典は赤点続きで、このままでは無事卒業できるかどうか。」
なんたることかとカミュは右手で頭を押さえてうめいた。
この私の弟子が、赤点・・・しかも、留年・・・。
「それで、私的なお願いをするのもおこがましいのですが、少し、あなたたちの力を借りられないかと思って。」
「はっ。しかし一体何をすればよいのでしょう。日本の古典については私どもも門外漢。指導など出来ましょうか?」
とサガ。
「指導準備のお時間を少しいただきたく・・・。」とカミュ。
「いえね、ただ押し付けに勉強するのではつまりませんわ。ここは夏休みを利用して、皆で古典作品の映像化に取り組むのです。ただ文字を追うより、その方が頭に入るし、作品を深く理解することができますわ。あなたたちには、その作品に出演していただきたいの。」
「は?」×14
「悪いようにはしません。さ、これがシナリオです。」
先ほどのため息は何だったのかという程、晴れやかな顔をして女神は台本を手渡した。
「ゲンジモノガタリ」
「ええ、日本古典文学の最高峰ですわ。」
ぺらりと表紙をめくると、キャストの文字。
一同ドキドキしながら自分の名前を探す。
 
光源氏・・・カミュ
桐壺帝・・・ムウ
桐壺の更衣・藤壺(二役)・・・シャカ
葵の上・・・シオン
夕顔・・・アイオロス
六条御息所・・・サガ
紫の上・・・氷河
末摘花・・・アルデバラン
花散里・・・アイオリア
朧月夜・・・アフロディーテ
朱雀帝・・・デスマスク
頭中条・・・シュラ
明石の君・・・カノン
惟光・・・ミロ
右大臣・・・童虎
 
カミュは一番初めに自分の名前があることに少なからず驚いた。何しろこのメンバーの中では一番年下だし、クールに生きてきたこれまでの人生で、演技などしてみたことはないのだから。
そんなカミュの心中を察してか、沙織が口を開いた。
「主役の光源氏は、カミュにお願いしようと思います。大変迷ったのですが、セリフの覚えもいいでしょうし、氷河のためにも頑張っていただけそうですから。」
「はぁ・・・。」
「して、これはどのようなお話なのでしょうか?名前を見ただけではさっぱり・・・。」とアルデバラン。

「ええ、ざっとご説明しましょう。
もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、源氏物語は昔の日本の宮廷を舞台とした一大恋愛巨編です。帝の子息である才知溢れる光源氏と、様々な女性との恋愛模様を描いています。」

厭な予感を感じながら、一同は口をはさむのをかろうじてこらえた。
沙織が言い終えるのを待って、すかさずアイオリアが尋ねる。
「恋愛とおっしゃいましたが、出演者は全員男性のようですが・・・。」
「ええ、そうです。女性が足りないので、女性の役を受け持ってもらう方々もいます。」
ざわざわと動揺する面々。

「では、簡単に登場人物の説明をしましょう。
まず帝、光源氏の父親役はムウ、あなたにお願いします。」
ほっと胸をなでおろすムウ。

「その帝が、桐壺の更衣を寵愛するところから物語は始まります。ええ、桐壺はシャカ、あなたです。政治的な後ろ盾のない桐壺の更衣は、女性たちの嫉妬から様々な嫌がらせを受け、光源氏が幼いうちにこの世を去ってしまいます。光源氏の女性遍歴の根本には、この母親への思慕があることを頭に入れておいてください。
さて、時は流れ、光源氏9歳の時、帝は桐壺の更衣によく似た女性、藤壺を妻とします。よく似ているということなので、この役もシャカ、あなたにお願いします。帝の妻でありながら、光源氏にも愛され不義の子をなすという難しい役どころですので頑張ってください。」

ぐらぐらとする頭を押さえながら、一同は沙織の説明に耳を傾けた。そしてこれは、男役だから救われるというもんでもないぞとぼんやりと考えた。

「さてそんな源氏の正妻というのが、葵の上です。彼女は家柄もよく、年も源氏より上。そのため源氏はやや気詰まりな思いをしており、夫婦はなかなか打ち解けることができません。源氏より年上ということで、シオン、あなたにお願いします。」
年上にも程があるのではないかと思いつつ、カミュは氷河のためにじっと耐えた。

「かなうことのない藤壺への恋、そしてうまくいかない妻との仲。そんな中で、源氏は夕顔という女性に恋をします。彼女は過去に頭の中条の恋人でしたが、妻の嫉妬に苦しみ、行方をくらまし、ひっそりと暮らしています。」
思いもかけず頭の中条という名前が出て、シュラはむっくりと頭を上げた。
シュラのせいで行方をくらます役どころがアイオロス。
意図したのかしていないのか、沙織はにっこりと説明する。
「頭の中条は、源氏の親友です。やはり名うてのプレーボーイですよ。」
そんな風に言われても、もはやちっともうれしくない。

「さて、さらに源氏は六条御息所と恋に落ちます。この女性は大変知性的で高貴な女性です。ですからサガ、あなたにお願いしましょう。源氏より年上で、源氏にとってはあこがれの存在でしたが、やがて源氏は気詰まりを感じるようになります。しかし六条御息所はおのれの情念を押さえることができず、ついには生霊となって恋敵に取り憑きます。始めに夕顔が、そして正妻の葵も子を産んだのちに命を落とします。」
サガははっとして顔をあげた。
目の前では夕顔(アイオロス)と葵の上(シオン)が静かな笑みを湛えている。
厭な汗がしたたり落ちるのを感じながら、サガは椅子から崩れ落ち、その場に膝をついた。はあはあと息をつくサガの髪は、徐々に黒く変わり始め、何やらぶつぶつ呟いている。
「芥子の匂いが消えない。何度風呂に入っても魔よけの薫物の匂いが消えない・・・。」
「ほらもう、役作りはばっちり。」
「いやしかしこれは、さすがに・・・。」
「忘れてはなりません。これは星矢たちの成績アップのためなのです。大切なのはインパクト♪
さ、では、紫の上の話をしたら、少し休憩しましょうか。」
ぐったりしている一同を見下ろしながら、沙織はにこやかに言った。

「さて、こんなにモテモテの源氏なんですが、あるときふと山で少女を見かけます。藤壺の面影をもつこの少女を源氏は気に入り、引き取って育てます。幼い時から自分の思い通りに、理想の女性に育てて、いい頃合いで正妻に迎えます。」
だからかーっ!!
一同は一斉にカミュの方を見た。
「な、何だその目は・・・。」
「いや、誰かさんにピッタリな役どころだと思っただけだ。」
「私はそんな・・・。」
そう言いつつ、作品にちょっぴり興味を抱いたカミュだった。
「では一端休憩にいたしましょう。」
白いドレスの裾を引いて、沙織は女神神殿に戻った。

 
 
「ど、ど、どうするんだ、これ。本当にやるのかっ!?」
「出来るわけがない・・・。しかし、女神はそのおつもりだ。」
「まったく、とんでもないことを思いついてくれたもんですね。」
「これが、神が与えたもうた罰なのだろうか・・・。」
ざわざわと不満を漏らす一同を一喝したのは、やはりあの人物だった。
「うろたえるな、小僧ども!!」
石造りの重たいテーブルをひっくり返してシオンは言った。
「要は、星矢たちの成績が上がればよいのであろう。我らで彼らの成績を上げる努力をし、彼らが赤点を免れたら、映画を諦めていただけばよい。」
さすが教皇、と、一同は初めて思った。
「古典については、カミュに一任する。習得までに、どのくらい時間がかかるか。」
「は、2日いただければ。」
「そうだな。おぬしも他の男と乳繰り合う様なぞ弟子に見られたくはあるまい。死に物狂いで、勉強せい。」
「はっ。」

 
 
黄金聖闘士達の必死の訴えに、沙織はちょっぴり口をとがらせた。
「では来週の期末テスト。誰かが一教科でも赤点とったら、そのときは、わかっていますね。」
 
かくして黄金聖闘士達は、かつてない団結を見せながら、東京へととんだのだった。
 



つづく
 



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