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お待たせいたしました。
カウント888を踏んで下さったy様からのリクエストでミー・氷話です。
一・氷前提のミー・氷。
おいしいです。
大好きな設定です。
ありがとうございました。
キリリクチャレンジ。
はじめてにも関わらず、888と1000と続けてリクエストを頂いたのですが、その二つともが冥界話でした。
「甘いもの屋さん」と「喫茶 嘆きの壁」を反映したリクエストをしていただいて、とてもうれしかったです。
私のブログの中では、「甘いもの屋さん 3」が一番好評で、一・氷好きとしては本当にうれしい限りです。
ありがとうございます。
ただですね。
この話を書いた時点では、私自身ミー様について、あまり深く考えてはいなかったのです。
おいしい技の記憶と、カノンの残念な踊りの記憶ばかりが鮮明で・・・。
で、今回、悶々と考えました。
そしたらちょっと、性格変わりました。
す、すみません。
ミー様が乙女っぽくなりました。
すみません。
私はこんなのも好きなんですが、大丈夫でしょうか???
そしてあんまり取り合いになっていませんが・・・(滝汗)。
1000でも兄さんは頑張りますので、どうぞお許しください。
「甘いもの屋さん」「喫茶 嘆きの壁」の続きになってしまったので、
初めての方は、そちらをお読みいただいてからの方が分かりやすいかと思います。
氷河・一輝・冥界のカテゴリーに入っております。
カウント888を踏んで下さったy様からのリクエストでミー・氷話です。
一・氷前提のミー・氷。
おいしいです。
大好きな設定です。
ありがとうございました。
キリリクチャレンジ。
はじめてにも関わらず、888と1000と続けてリクエストを頂いたのですが、その二つともが冥界話でした。
「甘いもの屋さん」と「喫茶 嘆きの壁」を反映したリクエストをしていただいて、とてもうれしかったです。
私のブログの中では、「甘いもの屋さん 3」が一番好評で、一・氷好きとしては本当にうれしい限りです。
ありがとうございます。
ただですね。
この話を書いた時点では、私自身ミー様について、あまり深く考えてはいなかったのです。
おいしい技の記憶と、カノンの残念な踊りの記憶ばかりが鮮明で・・・。
で、今回、悶々と考えました。
そしたらちょっと、性格変わりました。
す、すみません。
ミー様が乙女っぽくなりました。
すみません。
私はこんなのも好きなんですが、大丈夫でしょうか???
そしてあんまり取り合いになっていませんが・・・(滝汗)。
1000でも兄さんは頑張りますので、どうぞお許しください。
「甘いもの屋さん」「喫茶 嘆きの壁」の続きになってしまったので、
初めての方は、そちらをお読みいただいてからの方が分かりやすいかと思います。
氷河・一輝・冥界のカテゴリーに入っております。
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「浮かれていますねぇ。地上の人間どもは。」
クリスマスのにぎわいを眺めながら、ミーノスは呟いた。
「退屈ですし、あの坊やでも覗きにいきましょうか。」
それはいわゆるストーカーというやつなんじゃないかと、言いかけてルネは口を噤んだ。自身の胸の内に芽生えている感情がなんなのか、おそらく本人に自覚はないのだ。ドレスを着せてみた例の一件だって、本当にハーデス様のためだと言っていた。
芽生え始めたその感情の正体を自覚したとき、冷血で知られるこの人が、どう変化するのかルネは興味がある。
ミーノスの選択は、ルネ自身のあり方にも関係する。
聖戦が済んだ今、我々にはどのような生き方が残されているのか。
ならばキグナスには気の毒だが、しばらくはそっと見守ることにしよう。
ミーノスはダークグレーのロングコートに身を包み、サングラスをかけて城戸邸のそばに身を潜めていた。
二時間ほど前に、アンドロメダが出かけて行った。
その後、ドラゴンがペガサスと一緒に出掛けて行き、コンビニの袋を下げて戻ってきた。
キグナスはさっきベランダに出てきたが、ちょっと伸びをしてすぐに部屋に戻ってしまった。
休日だというのに、いい若い者が家の中で過ごすとは・・・。
自身のことは棚に上げてそんなことを考えていると、キグナスが一人、屋敷を出てきた。
上にコートを羽織っているものの、下は裸足にサンダル履きだ。
寒さは気にならないのだろうが、そのアンバランスさがミーノスは気になった。
キグナスは、ぼんやりとやや上の方を見つめながら歩いてゆく。
雲はどんよりと垂れ下がっていて、光が差せばいいのにと、ミーノスは思った。
明るい光に照らされた、あの子の顔が見たい。
角を一つ曲がって、信号を二つ渡った。
すると道の脇に赤いポストがあって、キグナスはその前で立ち止まる。
ポケットから白い封筒を取り出すと、宛名を確認したのち投函した。
背を向けて歩き出したのを確認してから、ミーノスは糸を走らせてポストから封筒を取り出した。
異国の住所。
ヤコフというのは知らぬ名だ。
透かして見たが中身もロシア語で、何を書いてあるかまではわからなかった。
興味なさげに、それをポストに放り込むと、ミーノスは再び後をつけた。
緩やかな上り坂。
黄色くなった銀杏の葉が、一面舗道に散り敷いている。
キグナスは肩にかかった一枚を手に取ると、親指と人差し指でくるくると弄んだ。
右に曲がる。
そこには小さな池を囲んだ公園があった。
銀杏の葉を持ったまま、キグナスは坂道を降りてゆき、池の端までくると木を模した柵に両手を乗せた。
水鳥が泳いでいる。
片手を伸ばして、銀杏の葉をひらひらすると、それだけで水鳥が近寄ってきた。
さすがは白鳥座。
と、思ったら、2、3メートル横で子供がパンくずを投げ始め、あっけなく鳥たちはそちらへ移動した。
特にこだわる風でもなく、キグナスはその様子を眺めている。
鳥たちのしぐさは、割とあさましい。
がぁがぁと大口をあけながら、餌を奪い合っている。
「まぁ、すごいのねぇ。」
あとから子供についてきた母親が、そう言って子供の肩に手を置いた。
キグナスはそっと母親の顔を見て、それから静かに目を逸らした。
目の先には何もいない。
柵の上に乗せた手の上に顎をひっかけて、何にもない池の上をただじっと眺めている。
おもしろくないですね。
ミーノスは心の中で呟いた。
キグナスのそばに来れば、何かがあるような気がしていた。
心の湧き立つような何か。
自分が生まれ変われるような何か。
冥界で対峙したとき、その純白の輝きに目を奪われた。
だから少し、地上の世界というものに憧れもしたのだ。
それなのに、今こうして眺める背中は、少し頼りない。
目に映る何もかもが、キグナスに対してそっけないような気がした。
世界は彼らにひれ伏してもいい。
彼らが、命をかけて守りきったのだから。
ミーノスは糸を飛ばして、パンくずの入った袋を横に引っ張った。
「ああっ」と少年は叫んで、「何やってんのぉ」と母親の声が続いた。
パンくずは氷河の前に落ちて、鳥たちが一斉にその前に集まった。
キグナスはなにやら少年に話しかけると、その場を離れて歩いて行った。
連れて帰りましょうか。
こうして見ていても仕方ない。
冥界に連れて帰って、温かな食事でも御馳走してやりましょう。
ミーノスは糸を引っ掛けて、氷河をずるずると引っ張った。
やがてミーノスの正面まで引き寄せられてきた氷河は、不機嫌そうに眉をひそめていた。
「何のつもりなんだ? どうして子どもの邪魔をしたんだ?」
「何のことです?」
「とぼけるな。パンの袋を水に落としたろう。」
「ええまぁ・・・。」
そう言ったきり、ミーノスは黙った。
答える気などなかったし、そもそも理由など、ミーノスにもはっきりとは分からなかった。
「一緒に、食事でもどうです?」
「何故そうなる?」
「なんだかお腹が空いてそうだからですよ。」
「そうだとしても、貴様には関係ないことだろう。」
「そうですか。」
関係は、ないのか。
キグナスと私は、関係がない?
「そんなものは、作ればよろしい。」
腕を締め付けて引っ張る糸を、氷河は凍気で断ち切った。
にもかかわらず、糸は次々と飛んできて、氷河の躯に絡みついてゆく。
「わけがわからない。」
「わけがわからないのはあなたですよ。」
「何で俺が?!」
「まったく、わけがわからない。」
何となく、いつもの様子とは違う気がして、氷河は凍気を抑えた。
糸はぐるぐる、ぐるぐる、氷河に絡みついてゆく。
「何なんだ? そうして、どうするんだ?」
「ですから・・・!」
ミーノスが引き寄せた糸を、何かが断ち切った。
覚えがある。
不死鳥の羽。
「何をやっている。」
「うるさいな、今話してたところだ。」
氷河は悔しそうに一輝を見上げると、絡みついた糸を凍らせて払い落とした。
「こいつは俺のものだと、前にも言っただろう。」
一輝はまっすぐにミーノスを見つめると、さも当たり前だという風に断言した。
「だから、そういうこんがらがるようなことを言うな!」
氷河は顔を赤くして、一輝を睨みつける。
「俺は、単純なことしか言っていない。お前が、複雑にしているんだ。」
「そのとおりです。」
「はぁ?!」
黙ってこちらを見つめる二人の顔を、氷河はかわるがわるみつめた。
「何で俺がっ?」
「フッ、まぁいいでしょう。また今度お会いしましょう。」
去り際、ミーノスはサングラスを少し下げて、キグナスの姿を目に焼き付けた。
「あっ! そういえば、この前の靴と服、返せよなっ!」
ミーノスは振り返って、にこりと笑った。
ほら、繋がってるじゃありませんか。
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