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氷河さんのお誕生日ですね!!
お誕生日号のちゃんぴおんに期待しましたが、氷河のひの字も出てきませんでした・・・orz
どうしましょう、来週、今シーズン最後だそうです。
ま、それはおいといて。
うぉ~、氷河、生まれてきてくれてありがとう!!
おめでとう~!!
おめでとう~!!
大慌てで書いたSSをUPします。
未来捏造です。
Ωってわけでもないですが、瞬ちゃんは医大生。氷河さんに魔障はなし。兄さんは出てきませんが一氷です。
殴り愛の果てに、やっぱり二人には、ラブラブになっていただきたいです。
お誕生日号のちゃんぴおんに期待しましたが、氷河のひの字も出てきませんでした・・・orz
どうしましょう、来週、今シーズン最後だそうです。
ま、それはおいといて。
うぉ~、氷河、生まれてきてくれてありがとう!!
おめでとう~!!
おめでとう~!!
大慌てで書いたSSをUPします。
未来捏造です。
Ωってわけでもないですが、瞬ちゃんは医大生。氷河さんに魔障はなし。兄さんは出てきませんが一氷です。
殴り愛の果てに、やっぱり二人には、ラブラブになっていただきたいです。
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「こっちはずいぶんと暖かいんだな」
カップに紅茶を注ぐ手を止めて、瞬はふと笑みを漏らした。
さっきTVでは、今日は大寒だと話していた。一年で一番寒い日だというのに、氷河はテラスに腰かけて、のんびりと空を見上げている。沙織さんに着せられたジャケットは脱いで、白いYシャツの袖をめくりあげている。
気温は低いけど、確かにお日様の光は暖かい。
空は北風が、ピカピカに磨き上げたみたいだ。
「勉強は進んでいるか?」
「ん~、まぁ、頑張ってはいるけれど」
闘いが終わって、瞬は医師になることを決めた。
今は城戸邸に身を置く、医大生だ。
医師になって一人でも多くの人を救いたいというのは、無論瞬の願いだ。でもしばらくは日本に身を置いて、世界のあちこちへと飛んでってしまう兄弟達をつなぎたいという思いもある。それは沙織も同じのようで、任務という名目を使っては時折彼らを日本に呼び寄せている。
「いつまでこっちにいられるの?」
「ああ、2、3日は」
沙織の仕事が済んだら、氷河はシベリアに帰ってしまう。雪の中にいると寂しくないと、昔氷河が言うのを聞いたことがある。今は村の人を手伝ったりしているから、あの頃ほどではないんだろう。それでも氷河がシベリアで、一人暮らしているのは寂しいと瞬は思う。
「どうぞ」
「ありがとう」
氷河はカップを両手で持つと、ふうふうと慎重に息を吹きかけてから啜った。
「うまいな」
冬の木立が、空に手を伸ばしている。
「のどかだねぇ」
「ああ」
カップを脇に置いて、ごろりと寝転がる。
柔らかな金色の髪がふわりと広がって、日差しをはじいた。
「一輝から、連絡あるか?」
「え? ああ、うん。2か月前に会ったよ。相変わらず。半日しかいなかったけど」
「どこをふらついているんだか」
「まったく」
こちらの方を見ることなく、空を見上げたままで氷河は言った。
「・・・奴も、幸せになるといい。業だとかなんだとか言ってないで、幸せになればいいんだ」
その言葉に瞬は目を丸くし、小さく笑みを漏らした。
「お日様があったかくて」
「・・・?」
「空が真っ青で美しくて」
「・・・?」
「紅茶が美味しくて」
「・・・?」
「あたりがのんびりと落ち着いていて」
「・・・?」
「それで氷河は、兄さんのこと思い出したんだ?」
上から覗き込むと、氷河は慌てたように身を起こし目を逸らした。
「え?! あっ、そんなんじゃないぞ。瞬はそばにいるし、紫龍は幸せそうだし、星矢だって楽しそうだろ? あいつだけ、あいつだけだって思ったから・・・」
「ま、何とでもいいなよ」
瞬は頬を膨らませると、真っ赤に染まる耳たぶを引っ張った。自分にはそれくらいする権利はあると思う。
「兄さんも、多分おんなじこと思ってるよ。どこで何やってるか知らないけど、船かなんか乗って、潮風に吹かれたりしながら。ああ、氷河も、幸せになればいいって」
そんなことを言うと、すぐに氷河は俯いてしまう。
「俺は、今のままで十分だ」
ああもう、まったく、この人達は!!
あなたたちが失った人たちは、いつだってあなたたちが羽ばたいてゆくことを何よりも願っている筈なのに!!
瞬は隣に腰かけると、ぐいぐいと肩を押し付けた。
「兄さんもおんなじこと言うと思うけど、氷河はあれで十分だと思う?」
「・・・別に・・・、奴がそれでいいというのならそれで・・・」
「さっき、自分でなんて言ったっけ?」
目を泳がせた後、氷河は立ちあがろうとした。逃げ足の速い兄を持つ身だ。うろたえてる氷河を捕まえるなんて、わけもない。
腕を掴んで座らせると、緩んだネクタイに手を掛けてぎゅっと締め上げた。
「それでどうしたら二人が幸せになれるのかって、僕にそこまで言ってほしい?」
氷河は後ろに手をついて上体を支えたまま、呆気にとられたように目を見開いた。野生の小鹿か何かのような、澄んだ瞳に自分のコワイ顔が映っている。瞬は思わず吹き出すと、ネクタイを締め付けていたその手を離した。
「急かすつもりなんてないよ。でもさ、幸せになって欲しいって思うのは、僕も同じ」
それが自分の役目でないことに、少し妬ける。どちらに、というのではないけれど。
視線から目を逸らすのは、瞬の番だった。まだ飲みかけの紅茶のカップを手にして立ち上がる。
「冷めちゃったかな? 入れ替えてくるよ」
リビングへと通じる硝子戸を開けながら、瞬は手を止めた。戸惑いがちに発せられた小さな声が耳に触れたからだ。
「・・・すこし、考えてみる」
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ND再開までに紫氷を書きたい!!と思っていたわけですが、どうやら間に合いそうにもなく。
以前書きかけていた話を仕上げてみました。
紫龍×春麗 カミュ×氷河という公式CP(?)前提。
多分健全です。
が、流血表現というか自傷っぽい表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
カミュと紫龍はA型だね~って話です。
髪も長いし、どっか所作とか似ていて、氷河がもやもやするといいなという。
思えば紫龍の旧誕生日って、2月11日でしたよね??
以前書きかけていた話を仕上げてみました。
紫龍×春麗 カミュ×氷河という公式CP(?)前提。
多分健全です。
が、流血表現というか自傷っぽい表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
カミュと紫龍はA型だね~って話です。
髪も長いし、どっか所作とか似ていて、氷河がもやもやするといいなという。
思えば紫龍の旧誕生日って、2月11日でしたよね??
うっかりと触れてしまったコップは、テーブルから落ちて音を立てて割れた。
零れた水の上でキラキラと輝く破片を氷河はしばらく見つめ、それから片付けるために椅子を離れた。
永遠に融けない氷と硝子は、似ているようで違う。師の繰り出す荘厳な技とは比較にならない、割れたちっぽけな硝子片に、氷河はどこか親しみを覚えた。手を伸ばすと、その切っ先が指に触れた。鋭い痛みが走る。瞬く間に指先から、鮮やかな赤い色が染みだした。12宮での戦い以降、ぼんやりと自分を覆っている悲しみが、一つの形を得たかの様だった。衝動的に、氷河は硝子を握りしめた。
心と釣りあうくらいまで。強く。
しかしふと我に返る。
手を開いて、ぱらぱらと硝子片を振り落すと、退いてソファに身を投げ出した。
馬鹿だな、俺は。
天井を見上げて大きく息をつくと、立ちあがり洗面所に向かった。無意識でも、利き手にはしなかった。そのことに安堵しつつ、淡々と傷口を洗い流し硝子片を取り除く。水で流しても、血は次々に溢れてくる。その手をタオルに包むと、氷河は再びソファに戻った。
眠たい。
ソファの上で小さく丸まって、目を閉じる。
うっすらと目を開けると、長い黒髪が見えた。
腰をかがめて床を掃いている。
ああ、さっきの硝子。
起き上がろうとした氷河は、自分の身に、ブランケットがかけられていることに気が付いた。血のついていない方の手でそれを脇に置くと、真っ直ぐに起き直った。
「すまない」
「いや。それより手、怪我したみたいだな」
先ほどの自分を思い出して、氷河はとっさに手をひいた。
「大したことない」
紫龍は掃除道具を脇へ片付けると、薬箱を持って戻ってきた。
「もう、平気だ」
左手を背中の後ろに隠すと、紫龍は小さくため息をついた。
「だからと言って、手当てを怠るのはよくない」
同じことをよく、カミュも語った。
修行中は厳しかったが、小屋に戻ってからは、わずかな打ち身でさえないがしろにはしなかった。その行動から、自分とアイザックは聖闘士としての心構えを学んだし、同時に師の深い愛情も感じとっていた。
傷跡について、紫龍は何も言わなかった。
包帯がずれぬように、しっかりと均等に巻きつけてゆく手つきが、師と似ていることに氷河は気づいた。取り戻しようもない師との日々を思い出して、ふいに突き上げるような胸の痛みを氷河は感じた。
「……正論ばかりだな。しかし、自分はどうなんだ? 一人ですべて背負い込んで、命すら顧みない。俺は、お前の戦い方は嫌いだ」
左手を委ねたまま、氷河はふてくされたように言った。
日頃無口な彼が、そんな風に自分のことを語るのを、紫龍は不思議な面持ちで聞いた。
磨羯宮でのことを言っているのだろうか。しかしあのときは、誰か一人でも教皇の間にたどり着こうと誓い合ったはず。
大体命を顧みぬという点では氷河だって大差なく、彼に文句を言われる筋合いはなかった。
「気が付いた人間が、自分にできることを精一杯やる。それだけのことだ。俺が特別だとは思わん」
「……彼女がいるのだろう? 置いてゆくような真似はするな」
小さな声で、呟くように氷河は言った。クールを装っていても、実は情が深い。彼らしいと思って、紫龍は小さく笑った。
「世界を護ることは、彼女を護ることだと思う。そのためなら俺は、命を捨てても構わない」
妙に清々しい声だ。
「そんな風に、言うなよ」
「あ、おい」
まだ巻き終えていないのに、氷河は立ちあがって背を向けた。包帯を垂らしたまま、じっと窓の外をみつめている。
何が彼の機嫌を損ねているのかわからない。
「もし護り通せたとしても、お前がいなかったら、彼女にとっての世界は形を変えてしまうんだぞ」
額を窓に押し当てて、氷河は拳を握った。
まだ、血を流し続けている傷口を。
紫龍は歩み寄ると、自分のてのひらに、その手をそっと載せた。
遺された氷河の痛み。
「わかった。ちゃんと覚えておく」
抱き寄せた腕の中で、金色の髪が頷くように小さく揺れた。
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